イスラム教徒から聞いたジニーの話

ジニーが我が家にやってきたらしい。

genieから3年ほど前のことだ。インドのお坊さんが、当時少しばかり体調を崩していた私を診断するために、彼のジニーを我が家に派遣してくれたらしい。ジニーもお坊さんの言いつけとはいえ、インドから東京まで約6000㎞、往復12000㎞の道のりをよくぞ、飛んできてくれたものだ。残念ながら、私は全く気が付かなかったのだけれどね。

日本で、精霊だの妖精だのというのは、ちょっとはばかられるけれど、お坊さんに私のトリートメントを頼んでくれたインド人イスラム教徒A氏にとって、ジニーは目には見えないけれど、実在する確かな存在のようだ。

A「ジニーはいるよ。食べたり、飲んだり、普通に街に暮らしている。服だって買いにいくよ。店には誰が着るのだっていうぐらい大きな服が売ってるだろう?あれはジニーのためなんだよ。」

私「はあ。それで、インドにはどのくらいのジニーがいるの?」

A「まあ、人口の半分くらいかな。」

それって、ものすごい数だ。5億か!

我が家に来てくれたジニーはお坊さんのところで働いていて、ちゃんと報酬ももらっているらしい。ジニーといえども、生活するにはお金がかかるのだね。

インドは本当に裏切らない。ミステリアスな世界観に現実をきちんとぶち込んでくる。

ところで、ジニーはちゃんと仕事をしたようで、お坊さんはジニーの報告に従って、私に処方箋を送ってくれた。もちろん薬ではなく、赤いインクで書かれた、私にはさっぱりわからないマントラ?のようなものが書かれた紙だ。そのトリートメントを私は21日1クールを2回まじめにやってみた。

結果、治った!

疑い深い私もつい、揺らぐ。宗教やミステリアスな世界観とは無縁できた私だが、インドの文化には、目に見えるものの裏側に、実は途方もない世界が広がっているのではないかと思わせる何かがある。lotus

とはいえ、慣れ親しんだ価値観は手放しがたく、リチャード・ドーキンスの「神は妄想である」なんかを読んで、精神の均衡?を図っている。